天草のばあちゃん
祖母が亡くなってから、ひと月ほど経ちました。
熊本県の西にある島、天草に住んでいました。
山あり、海あり、田んぼあり、
やったことないけど、観光資源はイルカウオッチング。
子どものころは価値がわからず
苦手だったけど、ウニ料理も人気。
とてもとてもきれいな島です。
中学校上がるまでの間まで毎年、
夏の1か月をこの島に渡って祖母と過ごした。
多産な祖母で孫は15人くらい、
私は10番目くらいの孫だったから、
遠慮しなくてはと
子どもながらに思ってた。
なのにばーちゃんときたら、
そんな子どもなりの心づかいもしらず!
夏が終わって関西に帰る時はいつも、
お財布から
「はい、おこずかいー」といって
お金をくれようとした。
その財布がまたちっちゃくて、
おまけに祖母の部屋には
自分用に買ったものがほんとなんにもなくて、
これはイカンと
「いらないよー!」といって
毎年走って逃げた。
あとからおばさんとか他の人経由で、
小さくたたまれた千円札が届いた。
ちゃんとお礼言えなかった。
もらい下手な孫でした。
元気なころのばあちゃんは、
午前中はいつも裏の畑にいた気がする。
それか、
庭でごみを燃やしてた。
ゴウゴウ燃えたままほったらかしで
どっかいっちゃうから、
火事にならないか心配になって
いつも頼まれもしないのに火の番をしたんだけど、
いつも何も事件は起こらず、
全部燃え尽きたら、消えてった。
午後は時々、ばあちゃんの茶飲み友達が
鍵の掛かってない玄関からするりと入ってきた。
いつも人のことばっかり考えてるばあちゃんでした。
母も、そーいうとこあるかもしれない。
そんなばーちゃんの孫であることを嬉しく思うのです。
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